この記事は「子供/保護者/学校」×「情報リテラシー」 Advent Calendar 2017の22日目の投稿です。
初めましての方もいらっしゃると思うので初めまして。
情報モラルの啓発活動を関西発でしている石川千明です。
よろしくお願い致します。
今年もたくさんの学校で授業や講座をしましたが、その中で多かった声の1つが、
「子どもがYoutuberになりたいと言って勉強しないのだけどどうすれば?」
ある講師の講座の中で「子どもがYoutuberになりたいと言ったらどうする?」という問いかけがありました。
みなさんならどうしますか?
- 賛成
- 反対
- どちらともいえない
複数会場で拝見しましたが、どちらともいえないが一番多く、反対と賛成は同数程度を見ました。
皆、悩んでいます。
これからの時代はネットだしアリかも?
Youtuberは儲かるらしい(ホンマか?)
Youtuberって職業?食べていけるの?…みたいな。
というわけでYoutuberを目指している子どもに考えてほしいことを書いてみました。
Youtubeは「面白いこと」を投稿すればいいと思いがちですが、実際には面白いことって案外見つかりにくい。
また自分が面白いと思っていることを映像で表現するのも結構大変。
私はゲーム会社でプランナーのお仕事をしていた時に「人を楽しませるエンターテインメント」というものに向き合っていました。
ゲームは「商品」であり「作品」ではありません。
作品なら自分が満足すれば良いわけですが商品は別。
第一に会社として採算がとれなければいけませんし、その為には自分が楽しいと思うゲームではなく、お客様が楽しいと思えるゲームを考えなければいけません。
お客様の層を想定し、その人たちが喜ぶためにはどんなゲームが良いのか、ゲーム性(楽しさの本質的なこと)について考えていました。
ゲーム会社の面接では「ゲームが好きな人」ではなく「人を楽しませる事が好きな人」を探していました。いろんな経験をしてきて会社の門をたたいてくれる人です。
Youtubeも同じだと思います。
自分が見て面白い事も大切ですが、見ている人を楽しませるためにはどうすればいいか考えてみてほしい。
知らない大勢の人たちが楽しんでくれること、それは誰かに迷惑をかけたり、誰かを傷つけたり、自分が傷ついたりすることがあってはいけない。
自分本位の楽しさだけにとどまっていないことが必要です。
そんな映像を作るためには、様々なことに興味を持ったり、経験をすることが必要で、勉強の中にもヒントはいっぱいあるかもしれないし、モラル(常識)がないとやっちゃいけないことを映像にしてしまうことがあるかもしれない(ネット炎上ししてしまうのはこれが欠けているため)、サイトを利用するためには利用規約(ネット社会でのルール)を読む必要もあるでしょう。
エンターテインメントは「人を楽しませる」ということに真摯に向き合うことが必要で、単に自分が楽しいだけではダメなんです。
そういう視点で作られた映像はきっと人を楽しませるでしょう。
そういう動画なら私も見てみたいと思います。
誰でも情報発信できる素晴らしい時代がきました。
子どもたちにはリスクを最大限に減らしながら、良い面は上手に利用し、新たな時代を生き抜いてほしいと思っています。
以上です。
chiaki